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グレイテスト・ゲームのprocerのレビュー・感想・評価

グレイテスト・ゲーム(2005年製作の映画)
3.2
 ディズニー供給の作品らしく、実に正統派といえるスポーツ映画でした。詳しくお話しすると内容が想像できてしまうため、ネタバレを抑えてご紹介いたしますと・・・今非常に増えている実話を基にした作品です。まだゴルフが低身分層ではプレイすることすら抵抗があった時代である1913年、ゴルフ場のすぐそばに住む青年フランシスは、のちに伝説的ゴルファーとなるハリー・バートンとの出会いでゴルフを始めることとなる。数ある苦難の中、全米オープンに参加することとなるが、キャディもプロに奪われアマチュアとしてもかなり苦しい立場で参加することとなったフランシス。知り合いにキャディを頼むも当日に現れたのは10歳の弟エディだけ・・・。やむなく彼をキャディにして全米オープンに参加することになるのですが・・・
 肉体労働者で上流階級の世界であるゴルフの世界に入ろうとする息子を想う父の姿、周りはあらゆる階層の人たちが関わる特殊な環境の中、必死で頑張る主人公フランシスの姿に感銘を受けますが、やや珍しいスポーツ映画のジャンルであるゴルフに挑んだ、かの俳優ビル・パクストン監督にも敬意を表したくなる作品でした。挫折、差別が主人公だけでなく他の登場人物にも向けられますが、そんなそれぞれのキャラクターがしっかりしており実に印象的です。ドラマにしてもっともっとキャラクターをつっこんで紹介して欲しくなってしまいました。割と有名どころでない俳優さんが多いのですが、それがまた素晴らしいこと。ウッドを手で彫って生計を立てる店主、イギリスのゴルファー、ハリー・バートンを演じるイギリス出身のスティーヴン・ディレインなど助演のみなさんがかっこいいこと!!

 ゴルフに興味がない方でもきっと楽しめるのではないでしょうか。実話を基にしているため、ここでこうなったら!という展開とやや違うところも楽しめる要因のひとつです。感動の一本です。是非どうぞ。
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