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オペラハットのtransfilmのレビュー・感想・評価

オペラハット(1936年製作の映画)
4.3
フランク・キャプラ監督作品。
田舎で静かに暮らしていた男が、一人の親族が残した莫大な遺産の相続人となったことをきっかけに、相続のため都会に連れてこられて大騒動を繰り広げる話。

既に何本かこの監督の作品を観たことがある人だったら、
やっぱりこの監督は、こういう人なんだな。と言う風に思える映画だと思います。
欲望に支配されず、そして人に流されることもなく、
自分自身の知性と良心で物事の良し悪しを判断する主人公(ゲーリー・クーパー)の生き方は、フランク・キャプラが考えるアメリカ人の理想的な生き方なんだと思う。(こういうキャラクターがよくでてくるので)

フランク・キャプラ監督の愛国心は、とても清楚で好きです。
今まで観たフランク・キャプラ監督の映画の中では、
私たちXX人はここが優れている。とか、
この産業が世界No.1で国益がどうとかと言う話はしてないです。
そういう話をされるのは個人的には好きではないし、
そういうのは価値を認めたいだけであって、
本当の愛国心ではないと思う。

人間として美しい生き方であれ!
という、フランク・キャプラ監督の愛国心こそ本当に正しい姿だと思うし、
自分自身がいる国を大切にしたいなら、それがベストな方法だと思う。
フランク・キャプラ監督の映画を観ていると、そんなことを学べます。

ドラマとして素晴らしいだけではなく、ユーモアのセンスも抜群でかなり笑えました。
公園のベンチでドラムとエア・チューバをするシーンがかなり好きです。
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