TAK44マグナム

待ちきれなくて…のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

待ちきれなくて…(1998年製作の映画)
3.6
大人の階段を登れるか。


「ラストサマー」のジェニファー・ラブ・ヒューイットが、なんともバブリーな?髪型でヒロインを演じる青春群像劇。

高校時代が終わり、次の進路へ進む前に訪れる一夜のパーティを舞台に、それまでのスクールカーストが泡のように弾ける様を描いております。
高校では王様だったジョックスもその虚勢がもろくも崩れ、ナーズたちは反撃の機会を伺い、しかしいつしか両者が絡み合ってゆく不可思議さ。
それは一夜限りの魔法なのか?

男は女子とやることばかり考えていて、女子はそれを承知で値踏みします。
変わる者、変わらない者、それぞれですが、登場人物は漏れなく「痛い」連中ばかり。
そして、自分の「痛い部分」と向き合えた者だけが次のステップに進めるのだと、訴えているような気がしました。

とは言うものの、主人公は片思いを続けただけだし、ちょっと簡単に事がうまくいきすぎじゃないですかね。
純愛っぽくラブレター書けば良いのか?
セス・グリーンのキャラクターの方が「痛さ」がマシマシなぶん主人公ぽく見えてしまった。
あいつは本当に痛すぎるでしょ(苦笑)

面白かったのは、ジョックの奴が落ち込んでいると、先輩の伝説的ジョックが話しかけてくる場面。
「大学でもイケイケなんでしょ?」
「いいや、全然。女子はみんな医学生目当てだから俺らみたいなバカのとこにはこないぞ」
・・・なんて、身もふたもない事を言い出すんです。
先輩役は「ピラニア3D」でチンコを食べられたジェリー・オコンネルなんですけど、突然でてきたから驚きましたよ。
彼のようにチョイ役でけっこうスターになるキャストが出てまして、クレア・デュヴァルやセルマ・ブレアなんかも顔を見せてくれます。
あと、どうやらリブ・タイラーが足だけ出演しているらしいですよ(たぶん、冒頭の卒業式で足が目立っていたのがそうじゃないかな?)
でも、何故に足だけ?

それと、こういった映画で、いつも気になっていた「パーティに貸し出した家って絶対大変なことになるよね」という疑問にちゃんと答えてくれる映画でもありまして、自宅を提供した女子は、「二階のトイレは使うな」とか「冷蔵庫に変なもの入れるな」、「誰かウンチ踏んでる?」などなど、ずっと半狂乱に叫びながら駆けずり回っているんですよね(汗)
貸さなきゃ良かったのに・・・
結局は夜中まで騒いでいたものだなら由々しき事態になって、家の中は台風一過のごとく荒れ放題という憂き目にあうわけです。
そりゃそうだよね。
いつも思っていたけれど、こうなるでしょうよ。
なんで貸すかね?
と言うか、人の家なのに勝手気まま過ぎるにもほどがあるでしょう(汗)
それにしてもアメリカの中流階級の家ってデカいなぁ!

そうそう、ナードがロックで弾けるところや、懐中電灯でライトセーバーごっこするところはバカで好きです。


まぁ、大した事が起きる映画ではありませんが、ジェニファー・ラブ・ヒューイットのファンならマストな一作でしょう。
まだ若くて可愛らしい頃ですし。
ただし、過激な衣装とかは一切無しなので、その点はご注意くださいね。

NETFLIXにて