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華麗なるギャツビーのJのネタバレレビュー・内容・結末

華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

1920年代のファッション・アートはとても美しかったし、俳優達も皆素晴らしい芝居で華やかで素敵だったが、音楽センスやパリピの乱痴気騒ぎは2010年代にやる1920年風な感じがして馴染めなかった。

困ったことに登場人物全員どうしようもない感じで誰にも感情移入できなかった。
特に肝心のヒロインであるデイジーに関しては確かに見目も仕草も愛くるしくただ愛玩の対象とするならとても魅力的だが、彼女の何一つ自分でケジメをつけられない人間性は(この時代、この階級の女性の生き方として仕方がない部分もあるにせよ)明確に嫌いだ。人を殺めるに至ってまでずっとその態度なのでもうおしまいです。
そういう意味では、トムとの方がお似合いだっただろうね。
ジョーダン・ベイカーのビジュアルは狂騒の20年代美人て感じでかなり好みだった。

拗れた恋愛ものとして観るとなんだか邪悪だが、作品のテーマであるギャツビーという華やかで伝説的な男の人生の一部分をニックの視点で描かれた(つまりは彼の主観や願望も入っている可能性がある)伝記として淡々と観直したら素直に観れるかもしれない。観る気が起きないが…。
自業自得な面もあるとはいえ、彼のあの孤独と報われなさっぷりは素直に気の毒とは思う。
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