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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎のJのネタバレレビュー・内容・結末

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

※墓場鬼太郎の漫画を大昔に読んでおり、各世代のアニメの鬼太郎・墓場鬼太郎も人並みに見ている上での感想

戦争の記憶が遠くない時代背景に、ゲゲ郎(全身親父)と水木のバディもの、お家騒動と血と因習の最悪の煮凝りのバランスがとても良かった。テンポも良い。
墓場の酒盛りが少しコミカルで好き。

汚い部分が本当に汚い。だから気に入ったッ!って面はあるけど、善良で不幸で可哀想なだけって登場人物らも基本的に今生で救いがないのは純粋に辛い。
紗代ちゃんと時ちゃんは初登場シーンの時点で、なんか嫌な予感した(的中した)。
不必要なゴア表現は避けても醜い部分を誤魔化したり隠したりはしてない感じ。

父ちゃん強いな〜〜〜大立ち回りめっちゃカッコよかった。
水木も兵隊上がりで強い。
(言葉が適切かはわからないが)戦争で心身に大きな傷跡があって、反骨精神持ちつつあんなに優しく義理堅く健全に生きるのはどれほど大変だろうなと思わずにはいられない。

絵はしっかり最新の鬼太郎だけど内容の対象年齢層は確かにちょい高め。
子供が見ても別に構わんだろうが、大人は色々説明に困る部分もあるだろうな…。
うんと小さい世代が観た時、大きくなって意味を知るとまた観たくなるかもしれない系の傑作かもしれない。
スタッフロールもその後も隅々まで感動した。墓場鬼太郎への繋がり方が良い。

…しかし鬼太郎の母ちゃん、菩薩のように心身が美しい人だったんだな。
マジで永遠に苦しめ時貞。
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