最強格闘技"シラット"が炸裂するインドネシア産の超絶アクション映画。
麻薬王が牛耳るマンションに突入したSWAT隊員が生き残りをかけて戦いまくる物語。
殺陣、舞台、キャラ、設定、ストーリー、全てが会心の出来。
無理無駄がなくておまけに凄くリアリティ。
アクションの為だけに作られた映画だと言っても過言ではない。
拳だけでなく激しいガンアクションも繰り広げられるのが嬉しい。
本作が稀有な存在と化した理由は、その壮絶なアクションだけでなく、戦いそのものが聖なる儀式と化している所だ。
イコウワイスが祈りを捧げる場面から物語が始まり、バトルが始まる前にはどれも必ず一瞬の"静寂"がその場を支配している。
これにより、ただならぬ緊張感をスクリーン越しに伝えるだけでなく、人の精神に宿る戦いの本能を呼び覚ますことにも成功している。
本作にあって他にないもの、それは戦いに対する信仰である。
あと、ヤヤン扮するバトル狂マッドドッグの存在もデカイ。
彼の登場のおかげで単なる警察の突入作戦が、バトルでしか生きられない修羅共による現代社会のコロシアムと化している。
戦いに対する精神ならこの映画に敵うものはないだろう。
見終わった後は強くなれた感じになる最高の映画だ。