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砂漠でサーモン・フィッシングのoden8のレビュー・感想・評価

3.8
あなたは逆流を登れますか。

久々のマスターケノービの主演作。
出てルッテ知らずにジャケの可愛いさでのチョイスやけど。

物語は、一見不可能なんじゃね?っていう夢想にチャレンジする人達とサーモンさんのお話し。

夢想家を世迷言を言う愚者と嘲笑うのか、彼らと共に可能性を信じて努力するのかで生き方が変わってくる。
そこには、論理的思考、科学的見解、そして何よりも信心が肝要なんやと感じる。

人生は常に順風満帆ではなく、逆流や逆風に苦しむことが多々ある。
そんな時に自分を助けてくれるものは?
頼れるパートナーの存在や共に闘う仲間。
彼らがいることにより信じる心は何倍にも強くなる。
仮に、誰も協力者がいなかったとしても諦められへんこともある。
その時に、自分が自分のことを信じることができる人でありたい。

エミリー・ブラント演じるハリエットは、緑色の装いがとても似合う知的な女性を好演。
マスターケノービ演じるジョーンズ博士は、ジョークが下手くそな釣り大好きです博士を安定感ある落ち着いた演技で魅了さしてくれる。相変わらずの清潭なお顔立ちに見惚れてしまう。

物語の展開も穏やかに優しく進んでいく。
だけど、彼ら彼女達のプロジェクトは至極難題。
逆流に次ぐ逆流。正にサーモンさん状態。
そこに大人の恋愛事情が絡まってくるから目か離せない。
脇を支える、クリスティン·スコット·トーマス演じる首相広報官がスパイスの効いたファニーな演技とキャラクターで味を整えてくれる。

首相広報官の方のパワフルさとボジティブさが、めちゃくちゃ共感。
どんな状況でも、活路を見出す精神は敬意に値する。ネバギブって大切。

"釣り人にとっての美徳は忍耐力と寛容さと謙虚さだ"
by シャイフ·ムハマンド·ビン·ザイディ·バニ·ティハーマ

釣りはしたことないけど、生きていくうえで大切なことは釣り人の美徳と変わらないと思う。

今日、会社で上司と仕事の価値観の相違で激しくぶつかって気持ちが乱れていたけど…
へこたれずに頑張ろうというボジティブな力をもらえた。

誰もがそれなりに何かを信じて生きている。それが、少なからず人と共有できればとてもハッピーなことなんやと思う。

cast(役者·キャラ) 4
story(物語) 4
architecture(構成) 4
Picture(画) 3.5
acoustic (音) 3.5
22-217
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