ももも

舟を編むのももものネタバレレビュー・内容・結末

舟を編む(2013年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしかった。一つ一つのシーン、カット、台詞、演出、美術、全部を、監督もスタッフも役者さんも丁寧に丁寧に作ってる作品だった。

松田龍平の芝居がすごい!
松田龍平の色気を残しながらも、辞書部に配属される前とかちゃんとナヨい。
台詞一つ一つも本当に大切に、その意味を考えて、読んでいたというより話していたというかんじ。口数は少ないんだけど。

他の役者さんもすごかった。宮崎あおいは相変わらず宮崎あおいって感じなんだけど、包丁を説明するシーンは本物の板前みたいだった。ただ登場シーンは宮崎あおい感出しすぎな気もしたけど笑
ねこかわいかった。

あと黒木華もよかったなぁ。すごいギャル感出てた。

「大渡海は来年の3月に発売が決まりました」という発表のあとの加藤剛のカットが最高。尺も絶妙。

あと小さい演出もよかった。オダギリジョーがPHS買うところとか、黒木華がシャンパンしか飲めなかったのにビール飲めるようになるところとか。
池脇千鶴が電話かけて来るたびに「だから会社にいるときはかけてくんなよぉ」ていうのもかさいい。

松田龍平がなんでもかんでも辞書で調べちゃうところもおもしろい。それに対する宮崎あおいのツッコミも良い。あとあの恋文には爆笑した。

最初の方のシーンで「大渡海」がどんな辞書を目指して行くかの話に心を動かされた。最後のみんなで撮った写真もいいし、こんなに「仕事」というものを細かく描いた映画も少ないのでは。オダギリジョーと松田龍平の関係性も泣けるし、サラリーマンとして諦めなければいけないことも振り切ってみんなで作り上げる「大渡海」が完成した時は、見ているこっちも拍手したくなるほど。
仕事が生きがいとはこのことか。

とにかくよかった。色々言い出したらキリないなこりゃ。
ももも

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