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【次の朝は他人】
ソウルの雪、凍えるような寒さを思う。白黒でも美しい。
誰かに、ホン・サンスの映画を形容する言葉を教えて欲しい。思考がたゆたうような小説的なセリフと、デジャヴにデジャヴを重ねながらも進む展開。『正しい日 間違えた日』を一度観て以来ですが、過去作の静かなる映像の中にも顕在するこの個性!!!
ホン・サンスの捉える時間とは、繰り返し、その中で誰かに惹かれること、必然?偶然?、理由はあるのか……。次の朝は他人?次の朝も他人? 何度でも言う。作品に人は宿るのだ。
《先輩に会うためにソウルを訪れた映画監督ソンジュン。誘われるまま「小説」という不思議なバーに流れた。店のオーナーを見たソンジュンは、昔の恋人そっくりの彼女にたちまち魅了される。*1》
以下、ホン・サンスのことば*2。「”時間”とは、決して変えられないもの、絶対的なものと信じています。そしてそれが、人生という概念のものさしになっている。でも、そういう習慣から解放されたい、時間にとらわれたくない、という願望が誰しもあると思うんです。何でも時間通りにしなくてもいいし、何か違う時間の流れがあったらいいのに、と願う。たとえ2時間でもそれが出来たら、それは良いことなのではないでしょうか。」