エイガスキー

ラストスタンドのエイガスキーのレビュー・感想・評価

ラストスタンド(2013年製作の映画)
3.0
麻薬王が脱獄した。
FBIが追跡するものの手におえず、麻薬王はメキシコとの国境の町を目指す。
その町は田舎町で犯罪とは無縁の静かな町だった。
そしてそこにはかつてロス市警で麻薬取締官として敏腕をふるっていた、老いた保安官のアーノルド・シュワルツェネッガーがいた。

ロートルの保安官や田舎町のじーさんばーさんが自分たちでこの町を守るんだという展開がザ・西部劇といった感じでとても良い。
伏線?なにそれ美味しいの?とばかりに物事は時間に不可逆的に進んでいき、今画面で起こっていることが全てといった感じでとても見やすかった。

特に主演のアーノルド・シュワルツェネッガーが良かったなあ。
昔は人間の演技ができないと馬鹿にされていたが、今作では保安官の任務がない休日に馴染みのカフェに行き、平和な店内を見回して満足げにうなずくところや、同僚が銃撃され命を落とそうかという時になんともいえない悲しくとまどう表情を見せたりと、とても人間味のある演技をしていたのが印象的だった。

しかしアクションが始まればそこはアーノルド・シュワルツェネッガー。
無敵の男と化し、巨大な銃の反動をものともせずに躊躇なく引き金を引き、敵を圧倒していく。
絵作りもわかりやすく、制作者が何を見せたいのか伝わってくる。

老獪なアーノルド・シュワルツェネッガーという新たな一面を見させてくれた本作だった。