うかりシネマ

ウルヴァリン: SAMURAIのうかりシネマのネタバレレビュー・内容・結末

ウルヴァリン: SAMURAI(2013年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

『X-MEN:ファイナル ディシジョン』の続編で、日本で命を狙われるウルヴァリンが描かれる。
ストーリーはあってないようなもので、秋葉原やパチンコ屋、新幹線など日本の奇異なロケーションでアクションをやりたいだけなので、振り切れて面白い。

嘘みたいな喪服にどこからでも見える大嘘みたいな東京タワーと馬鹿すぎる。車(下道)は新幹線より遥かに早いし、終盤では季節関係なしの雪国に行く。
雪国はほとんど江戸時代の小さな街並みに電信柱だけが立ち並び、ビル皆無の中に敵のアジトの高層ビルだけが建っている不自然さに笑える。
過去作と異なり現代劇の趣きが強いが、街中で銃撃戦が起きてもミュータントがいても特に反応はない。

日本を舞台とするので敵は当然ヤクザと忍者。アクションの質はようやく現代水準に追いつく。
ストーリーの根幹に『ファイナル・ディシジョン』で死亡したジーンがあるが、そもそもがサイクロップスの恋人なので最後まで違和感しかなかった。現地ヒロインとの適当な恋愛要素も意味不明。

ユキオは信じられないほどドブスで、英語はともかく日本語の演技はキーキー素人か棒読み。目が慣れるまでは本当にきつかった。
マリコは普通に美人だが滑舌の悪いボソボソ早口で、日本語のシーンは聞き取りづらい。
日本人役はクォーター以下であっても日本にルーツのある役者を使っているようだが、配慮が謎すぎてちゃんとカタコト。せっかく起用した真田広之にまともなアクションをさせなかったことを含め、日本人役者で固めた『SHOGUN』を想起させられた。