・ストレンジラブ博士、大統領、マンドレイク大佐はピーター・セラーズ一人で演じている。
・R作戦を命じてしまう将軍の名前ジャック・リッパーの名前はいわば「切り裂きジャック」をもじったもの。
・水道の水にフッ素が入っているのは共産主義者の謀略という話は実際に説としてあったもの(事実ではない)。
・リッパーは自分がEDになったことを水道のフッ素のせいだといい、復習のためにソ連に爆撃しようとする。また、オープニングの飛行機の給油はSEXをイメージしている。
・つまり、この映画の物語全体は性的にコンプレックスをもった男がミサイルを使って世界を滅ぼす、といった内容をブラックコメディとして描いている。
・他の登場人物もバック(牡鹿のこと)、マンドレイク(魔女が媚薬をつくるための植物)など、登場人物はセクシャルな名前になっている。
・原作の「Red Alert」は特にコメディ色はなくシリアスな内容。
・Dr. StrangeLoveは「水爆の父」エドワードテラーをモデルにし、ドイツ語なまりの役となっている。
・水爆にコバルトの放射性を加える「コバルト爆弾」は理論だけで、実際には作られなかったと言われている。
・「何千人も無くなっても、アメリカ人が生き残れば勝ち」という発言はハーマン・カーンの発言を元にしている(ガンタムのハマーン・カーンはこの人物の名をもじったもの)。
・当初は宇宙人が人類の滅亡を外から見ているというアイデアがあったが、これは「2001年宇宙の旅」に転用された。また、映画の最後でスター・チャイルドは地球を囲む核ミサイルを除去するという設定があった。
・「イージー・ライダー」とは脚本家テリー・サザーンが共通しており、こちらでは劇中で「宇宙人は人類をどう見ているか」という談話が入る。
・最後にDr. StrangeLoveが右手の制御が効かなくなるのは、右手を挙げるヒトラーに向けた敬礼をしてしまうということ。つまり、アメリカにもナチズムが入り込んでいることを示している。また、最後の「優秀な人物だけ生き残るようにする」という考え方もヒトラーの選民思想に近い。