交通事故により、過去の記憶はもちろんのこと、新しく物を覚えることすら困難になってしまうという高次脳機能障害を負ってしまったミュージシャンのドキュメンタリー。
聞きしに勝る圧巻の大傑作だった。音楽、映像、ことば、絵、写真が渾然一体となって「映画」が形成されていく驚きの体験。泣かせにかかる構成で普遍的なドキュメンタリーにも出来たはずだが、一切それはなく、ひたすら音楽が流れつづける。3.11の震災にも言及し、この世の中どうやって生きていったらいいか？までを問う。
3Dで観てたらトンでもないことになってただろうなぁ。これが実験ではなく、この形であることが必然というのも良い。最小限の表現で最大限の情報量。すごすぎる。
