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陽だまりの彼女のOASISのレビュー・感想・評価

陽だまりの彼女(2013年製作の映画)
2.0
広告代理店で働く新人サラリーマンが、クライアント先で中学の同級生だった女性と10年ぶりに再会する。出会ってすぐに恋仲になり一緒に暮らすようになったが、彼女にはある秘密があった・・・という話。


原作は「女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1」に選ばれた小説だそうで、知り合いからも「絶対キュンとするよ」と激オシされたので普段は全く観ようと思わないタイプのジャンルですが観てみました。


案の定、二人が知り合ってから恋仲になってやがて結婚に至る中盤までの流れは、体がむず痒くなってくる程に甘々で、普通の恋愛ものとしても特に目新しい何かは感じず退屈でした。
そして、彼女が何か病気に侵されているのでは?と気付き始めてからも、あからさまに態度が変わってしまっているのにそれに対して鈍い反応をする彼にもイライラとしてしまった。


その態度の裏に重大な秘密があるわけですが、その秘密についても映画が開始してから数秒、主人公の少年時代の回想部分で既にあからさまなネタ振りがされていて、「あ、そういう事なの?」と思いながら観ていると本当にそのままでした。
カンが普通に働く人でも48分ほど経過した時点で気づいてしまうと思うので、放り込まれる伏線の数々はそれほど上手いとは思いませんでした。
特に、ベランダで子供が落下しそうになる場面は、「いや、子供の手しっかり掴んでるんだから、彼がおばさんの腕ごと引き上げれば済むんじゃ・・・」と思ったし、無理やり事件をでっちあげた感じが強かったです。
原作ではその辺りは自然な描写だったんだろうか・・・。

もちろん、オチでは無くてそれまでの二人が育んできた愛情こそが重要なのは分かりますが、10年ぶりに再会して「10年分の隙間を埋めてよ」と彼女に言われたにも関わらず、彼らの暮らしぶりを見ているとその隙間を埋めれているんだろうかと思わずには居られなかったです。
25歳にもなってキスだけでは満足できないでしょうに・・・・
やはり恋愛モノにベッドシーンは不可欠だと思うんですが、このキャストでは期待できないようで。


眩しいくらいに画面に光が大量に取り込まれていて上野樹里はふんわりと可愛く見えますが、僕は中学時代を演じた彼女の方が演技としては好きでした。
特にキュンとする場面は無かったので、やはり綺麗すぎる恋愛ものは苦手なのだと改めて認識できたし、勧めてくれた人には悪いけどもこれからもこういったジャンルは観る事は無いだろうと思う次第です。
でも「いや~、上野樹里が最高に可愛かったよ。キュンとしちゃった」とは言ってしまうと思います。
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