「ホラー」というかつて栄華を極めた映画ジャンルの黄昏を描いた作品。
例の支部がアメリカと日本しか成果をあげられていないというのは、要するに2012年当時の世界におけるホラージャンルでかろうじて興収を上げている国がアメリカと日本しかないということのメタファーなのだろうと思う。
ところが頼みの日本でさえも「ホラー」が廃れ、残るはアメリカのみとなった、と。
そう考えるとこの映画のラストは製作者の諦観にも感じられる。
もう滅ぶしかないんだよ、と。
でもまぁ、それからドントブリーズやイットフォローズ、ゲットアウトのような新感覚のホラー映画が生まれたことを考えると「ホラー」のしぶとさというか、人間の恐怖への果てなき創造力に感服してしまう。
まだしばらくは神々も大人しくしてくれることだろう。