狂おしいほどに純粋なお話で、観ている方も叫んでしまいそうになった。やっぱりああいう時は本能のままに走らなきゃダメだと思う。タクシーとか使っちゃダメ。非効率的でも無意味でも、バカにされても無様でも、人間には譲れない時やモノがあるんだ。途中から可笑しいんだか悲しいんだか、自分の感情がよくわからなくなった。最初から最後までギリギリのラインを通っている星野源の演技が最高。一歩間違えればバキバキにサイコで狂気的な作品になると思うんだけど、そこをうまく避けて、きちんと純愛ラブストーリーになっているのが良い。かと言ってストーリーが生ぬるいわけでもなくて、どちらかと言えば辛めなのも好き。ストーリー展開や諸々の回収等もとてもよくて、その辺のバランスの取り方も絶妙だった。ラブシーンが若干長すぎな気もしたけど。星野源好きが好むかはわからないけど、個人的にはすごく星野源的な映画だと思う。
