やし

HK 変態仮面のやしのレビュー・感想・評価

HK 変態仮面(2013年製作の映画)
3.7
まさかあの変態仮面を実写で観ることになるとは。


パンティーを顔面に被り、ほぼ全裸に近いヒーロー漫画が週刊少年ジャンプで連載されていたのは1990年代。

ドラゴンボール、スラダン、幽白、ダイの大冒険、花の慶次、ろくブル、ジョジョ、こち亀などそうそうたる作品のなかで堂々一年の連載を続けたのがこの映画の原作だ。


冴えない高校男子が女の子のパンティーを被ると興奮して、潜在能力が覚醒、悪党退治をする。
しかも自分の股間を相手の顔面にくっつけて「成敗!」とか言ってる。

リアルタイムで読んでいたけど、なんちゅう設定なんだww

この監督、この漫画を単に実写化しただけでなく、よくここまでのクオリティに仕上げたな。
さすが後に「銀魂」「斉木楠雄のΨ難」などジャンプ作品の実写化を任せられただけのことはある。

下品ではあるけど、面白くて面白くて鑑賞中ずっとニヤけてたよね。
というかタイトルもパッケージも見た目通りの作品なので、観たあとに下品でダメだったという人はないだろう。

オープニングからして米国蜘蛛男映画を模した作りでこの映画はコメディーですよ、というのを教えてくれる親切仕様だし。

この面白さはきっと原作が好きであろう監督の手腕ももちろんあるが、役者の力も大きいと思う。

主役の鈴木亮平はCGかと見間違うかと思うほど仕上げられた体型も含めて役作り度抜群。
ヒロインの清水富美加の演技もベタで漫画的で素晴らしく本作の笑いどころに大きく貢献している。
他もムロツヨシ、安田顕、佐藤二朗等は安定の出来栄え。
この作品は役者が皆、真剣にふざけた演技で非常に満足出来る。


エンディング間際、序盤から観客が清水富美加に期待するあの展開に応えてくれるのも嬉しい。

スタッフ、キャストがこのメンバーなら次作も大いに期待できる。
やし

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