もじゃ太郎

かれらに音楽をのもじゃ太郎のレビュー・感想・評価

かれらに音楽を(1939年製作の映画)
4.1
稀代のバイオリニスト ヤッシャ・ハイフェッツの超絶技巧、子供楽団含む全音楽の生演奏、犬の名演技。CGなどの加工技術のない時代の本気の音楽映画。

演者の緊張感が伝わってくる、現代の人気俳優を配したそこら辺の音楽映画では到底敵わないだろう。言うまでもなく、ハイフェッツの演奏は素晴らしかった。同時代のバイオリニストは彼への劣等感から皆「ハイフェッツ病」に悩まされたという逸話も納得。

音楽学校は育ちの良い子どもの行くイメージがあるだけに、主人公の少年の影のある過去に間抜けそうな犬がよく似合ってとても同情の気持ちが芽生える。