SatoEmiko

シモンの空のSatoEmikoのレビュー・感想・評価

シモンの空(2012年製作の映画)
4.3
姉と二人きりで暮らす12歳のシモン。毎晩遊び歩き定職にもつかない姉との生活を支えるのは、シモンがリゾートスキー場で盗むスキー用品。盗みの腕はピカイチで、同じ世代の子どもたちにはまるで大人のように振る舞うシモン。でも彼のガリガリの小さな体には大きな秘密を抱えた寂しい心が潜んでいる。

高級スキー場とシモンの暮らすぼろアパートのそびえ立つ山の麓をつなぐゴンドラに乗り、来る日も来る日も盗みを繰り返すシモンは、カーストの底辺に取り残されて一人ぼっち。
秘密から目を背けたい一心で、彼を置いて毎夜何処かへ消えていく姉に、白昼堂々スキー用品を盗みまくる彼に気がつかないスキー客たち…シモンはこの社会で無視された存在なのだろう。姉の秘密のように、存在を否定され、ひた隠しにされるこども…
愛情に飢え、震えるか細い体が、寂しくて悲しい。
寂しさを抑えきれず、甘えるシーンでは切なすぎて、涙を抑えられなかった。