洗練された構図の妙
第二次世界大戦の数ヶ月後、ポーランド正規軍だったボジェクは共産主義者の処刑を拒んだことで軍に追われていた。
戦禍を逃れた街ジェルノに逃れたボジェクはそこで美しい難民の娘ルチナと恋に落ちる。しかし、彼は職場の美熟女2人とも関係を持ってしまい……な恋愛映画。
初カジミェシュ・クッツ監督。
ポーランド映画特有の重厚的な映像とテーマ性はそのままに、ヌーヴェルヴァーグ的な映像実験や恋愛メインの話が素敵な作品。
解説を読むと空間とその区切りにこだわりのある監督らしく、窓や扉などのフレーム内フレームの多用や、引きと寄りの奥行きのある画作りなどが印象的。
ことあるごとに歌歌うのも好きだし、路地裏の遠近演出や、ラストの列車の画がイカしてる。