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幸福の罪のcoroのレビュー・感想・評価

幸福の罪(2011年製作の映画)
3.4
爽やかなBGMに包まれひとつのレンズに収まる幸せそうな家族。目を凝らしてみるとそこに零れる笑みはひとつだけ

湖畔に浮かぶ遊覧船。振り向きたくなる衝動を抑えるかのように虚空を見つめるひとりの女性。でも、つい振り向いてしまう。そして目を伏せる。それでもBGMは軽快な足取りで過ぎていく

ギブスの少女と肉体のない少年の交わす意味深な会話。不安そうに回転するパトライトが近づき少女の下着越しに点滅する。









以外ネタバレ

すべてが不穏の前兆となるこのオープニングシークエンス。ここに秘められた蕾を頭の片隅に留めていないと、度々繰り返される曖昧で不明確な描写に振り回されて、出口を見失ってしまいそうになる。

たどり着いた先に待っているのは、夢見がちな少女ふたりのイノセンス(原題)
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