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ハーヴェイ・ミルクのmhのレビュー・感想・評価

ハーヴェイ・ミルク(1984年製作の映画)
5.0
性的マイノリティたちのために戦った人権活動家についてのドキュメンタリーと思いきや、後半はとんでもない展開になっていくその年のアカデミー賞(ドキュメンタリー部門)受賞作。
中盤までは政治活動がメイン。性的マイノリティたちに人権がなかったころゆえの苦労が語られる。市民から理解と協力を少しずつ取り付けていくサクセスストーリーになっているものの、取り立ててドラマチックなことはなく、数多い偉人のうちのひとりなんかなぁと思っていたら、暗殺者が登場する。
殺されたのがハーヴェイ・ミルクだったから裁判でおかしなことになっていくんだけど、この暗殺者自体はゲイだからとかそういうことで殺してない。精神的にやられちゃってるひとっぽかった。
市長含むふたりを殺して、七年の懲役。五年で出所。このドキュメンタリーの公開後、一年で自殺してしまったとのこと。
この手の――途中でテーマが変わっていくタイプのストーリーが好きなのでその点これはドンピシャでした。
追悼のためにあつまったひとびとの列の美しさにうっとりしていると、評決後には暴動(White Night riots)まで発生する。
英語版ウィキペディアによれば、これが米国における現代の同性愛者の権利運動の始まりとのこと。
すげーところまで連れて行かれるのほんとたまらん。
面白かった!
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