ロエキエロ

人喰いトンネル MANEATER-TUNNELのロエキエロのレビュー・感想・評価

3.0
マイク・フラナガン初監督作品ということで鑑賞。
何の変哲もないトンネルが地下世界へ繋がっていて、そこからやって来た怪物に攫われるという都市伝説ホラー。
地下世界への入り口は太古からあり、町では失踪事件が昔から起きているという設定は、ペットセマタリーやクトゥルーから影響を受けていると思われる。
かなり低予算で作られているらしく、撮影場所はほとんど主人公が住む家とその周辺。怪物も出るには出るのだがコマ送りでようやく足が見える程度。ホラーなのに血糊や特殊メイクもほぼなし。おまけに何も起きない前半は正直言って退屈。
しかし、予算都合で全身が出せない怪物の見た目が分かるように似ている虫を映したり、前半で登場した絵本が伏線になって地下世界の設定が明かされるなど中々に芸が細かい。
ダグ・ジョーンズの起用も面白い。平素からガリガリなので浮浪者役にピッタリだった。
ただ不可解な点もあり、主人公が浮浪者から要求された交換がストーリーの転換点になっていてラストにも繋がるのだが、このルールが良く分からないが惜しい。
今やホラー界のスターとなったマイク・フラナガンだけど、もう一度このテーマで長編を撮ってくれないだろうか。