ロエキエロ

ほんとうに映した!妖怪カメラのロエキエロのレビュー・感想・評価

4.0
これは意外な傑作だった。
低予算を逆手に取り、雑なところが笑えるホラーコメディとして上手く作られている。
ちょっと白石晃士作品に似ているかもしれない。
河童・蛇女・化け猫の3部からなる本作だが、白眉は第2部の蛇女。
蛇女を自称する女性・蛇田さん(ペンネーム)の自宅へ行き、蛇女の証拠を映像に収めようとする寺内監督といましろ先生(カメラマンもいるらしい)。しかしこれと言って特に何も出てこない。
ここでのインタビューというか、至って真剣な蛇田さんの表情と頷く動作が個人的にツボだった。
更に第2部では蛇女の映像をプロデューサーに見せるパートがあるのだが、「こんな映像しか撮れてないけどいいのか?」という撮影パートのオチになっているのが面白い。
これでは商品にならないとか、オクラ入りになったらギャラは出せない等々…低予算ホラー業界ウラ話を垣間見ているようだった。
特にプロデューサーのこの発言が印象的
「頑張りはお金になるわけじゃないですからね。」