ロエキエロ

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのロエキエロのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

原作では出番の少ないアーネスト・バークハートの視点で描かれることは知っていたが、序盤でヘイルが自分から殺人計画を説明するのだから驚いた。原作では中盤まで明かされなかったのに。(ちなみに私は首謀者が誰か判明するまで全く読み解けなかった。)
映画でも描かれているように、検察側証人として宣誓供述をしたはずのアーネストが証言を翻し検察は窮地に陥る。だが、ヘイル首謀の計画を告発すると決めたアーネストの証言が決め手となってヘイルに有罪判決が下り、事件は解決を見る。(実際には全て解決していなかった。)
ここに至るまでアーネストの心情は本人の手記なども無いので原作でも推察に留まっているのだが、叔父ヘイルとの再会から裏切るまでの経過をアーネストの半生として追っていく試みは面白い。
ただ、アーネストを中心に描かれはいるが、原作の最後に明かされるスミス宅爆破についての真相はいまいち分かりにくかったように思う。
スミス宅が爆破された日、モリ―とカウボーイはスミス宅に泊まる予定だった。つまり、アーネストは妻と息子が爆殺される計画だと知っていた。
この点についてもっと描いて欲しかった。