ロエキエロ

ビバリウムのロエキエロのネタバレレビュー・内容・結末

ビバリウム(2019年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

SFアンソロジーが好きな私としては短編SF小説を読んでいるようで楽しかった。
あらすじを読んでいたので同じ光景が無限に続く光景にはそれほど驚きがなかったものの、あの少年はとても不気味で衝撃的だった。
赤ん坊だったはずが次のシーンで外見的に10歳前後になってたり、
身長測定をした直後には、たった3か月しか経過していないと柱の記録で見せてくる。
それに何と言ってもあの喋り方。実に不気味で不快。
しかし、人間的でない側面を強調されている少年だが、カーラジオに合わせて踊る2人を見て踊り出すシーンを見ると人間性を全く理解しないわけではないらしい。
母親は助けてくれるのでは?と思わせておいて絶望させるオチでも良かったかもしれない。
メタファーに溢れているように見える本作のテーマだが、現代版モダンタイムスのように見えた。
全く同じ家しかない住宅街に住む客は使い捨てだが、その家を売る店員も同じ服装に同じ髪型をしており、個人としての名前を持たず消耗品として使い捨てられる。維持されているのはシステムだけ。
非人間的な大量生産消費システムを描いているのではないかと思った。
たとえば黄色いアーチのハンバーガー屋さんとか…