ロエキエロさんの映画レビュー・感想・評価

ロエキエロ

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フェラーリ(2023年製作の映画)

4.0

夜のシーンは流石にマイケル・マン。とても美しい。
一応原作は読んでいたが、ストーリー的には原作を読まなくても分かるように配慮されている親切設計だった。
例えばエンツォが19歳の時フィアットに就職しよう
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

原作では出番の少ないアーネスト・バークハートの視点で描かれることは知っていたが、序盤でヘイルが自分から殺人計画を説明するのだから驚いた。原作では中盤まで明かされなかったのに。(ちなみに私は首謀者が誰か>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

4.1

ビンタがとても効果的に使われていて面白かった。
数あるビンタシーンの中でも特に印象的なのは、何と言っても虐殺の切っ掛けとなる茂次が倉蔵にビンタされる場面。
父親へのコンプレックスから、父と同じ立場の倉
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箱の向こう側(2018年製作の映画)

3.9

無料で見られるSFホラーの傑作。
「見ている間は動かない」と書かれた手紙の内容をミスリードさせる構成の巧みさも素晴らしいのだが、このキャストだから本作が成立しているくらいキャスティングがいい。特に箱か
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ブギーマン(2023年製作の映画)

3.8

物理攻撃で怪物を倒す映画と聞いたので鑑賞。
ヒネリを加え過ぎた作品が近年流行りのホラー映画界にあって、珍しいくらいオーソドックスに徹した演出でブギーマンのしつこさを見せてくる。しかしその分ラストのブギ
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ヒルズ・ラン・レッド -殺人の記録-(2009年製作の映画)

2.5

ジャケットにもなっている殺人鬼・ベイビーフェイスのビジュアルが好きだった本作。
しかし、中盤まで出番のない彼がようやく出て来たと思ったら意外に小さかった。
ヒロインと同じくらいの背丈なので、そこまで恐
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ビバリウム(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

SFアンソロジーが好きな私としては短編SF小説を読んでいるようで楽しかった。
あらすじを読んでいたので同じ光景が無限に続く光景にはそれほど驚きがなかったものの、あの少年はとても不気味で衝撃的だった。
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人喰いトンネル MANEATER-TUNNEL(2010年製作の映画)

3.0

マイク・フラナガン初監督作品ということで鑑賞。
何の変哲もないトンネルが地下世界へ繋がっていて、そこからやって来た怪物に攫われるという都市伝説ホラー。
地下世界への入り口は太古からあり、町では失踪事件
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スケルトン 237(2018年製作の映画)

3.2

毎晩夜の街を彷徨ったり酒浸りになっている孤独な主人公。
怪異に遭遇した彼は、それを追いかけるつもりが逆に引きずり込まれていく。
本作のような話は好きだけど、心の隙間をテーマに描いて欲しい。
ガイコツに
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怪談新耳袋 絶叫編 上 ぶぅん(2008年製作の映画)

1.3

新耳袋の原作者・中山氏がよく宣伝している怪談、山の牧場を原作とするドラマであり黒い男たちの続編。
黒い男たちは面白かったのだが、こっちは展開がよくある監禁ホラーそのもので正直面白くない。
このドラマと
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怪談新耳袋 劇場版(2004年製作の映画)

2.9

「夜警の報告書」
単純に幽霊が出てきてギャー!で終わらない構成が面白い。
また、幽霊が出たらどうするのという問いへの答えにもなっている。
なるほど確かに、何もしてこないのならいないのと同じなのだ。
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ほんとうに映した!妖怪カメラ(2015年製作の映画)

4.0

これは意外な傑作だった。
低予算を逆手に取り、雑なところが笑えるホラーコメディとして上手く作られている。
ちょっと白石晃士作品に似ているかもしれない。
河童・蛇女・化け猫の3部からなる本作だが、白眉は
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“それ”がいる森(2022年製作の映画)

2.6

酷評されている本作。確かにこれは…サメ映画みたいな感じと言えばいいだろうか…
一番の難点はそれの正体の判明が早すぎることだろう。
シャマラン作品のように引っ張って引っ張ってラストになってようやく、はい
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邪願霊(1988年製作の映画)

3.4

Jホラーの先駆けになった作品、らしいモキュメンタリーホラー。
本作ではラヴクラフトという曲名が劇中に登場するので思い出したのが白石晃士のコワすぎシリーズ。特にコワすぎの口裂け女は、妊娠していたが裏切ら
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仕掛人・藤枝梅安2(2023年製作の映画)

4.1

原作では直接繋がっていなかった「殺しの四人」「秋風二人旅」を題材としているが、前半では彦次郎の過去・後半では梅安の過去という構成で上手く繋げられていた。
彦次郎と梅安それぞれの因縁の相手と戦う場面にも
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あかね空(2006年製作の映画)

3.3

人情味溢れるいい映画だった。
前半では永吉とおふみの出会いと豆腐屋が軌道に乗るまでを描き、後半では所帯を持った二人が家督を譲って隠居を考える年齢になっている。この二部構成は中々珍しい。
ただストーリー
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トビラ 魔の入り口(2018年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

新居に越してきた親子3人が見るからに怪しい扉(枠付き)を拾う。そして見た目通り呪われていた扉によって酷い目に遭う、というストーリーなのだが、展開がインシディアスに似ていた。
と言っても霊界で悪魔と殴り
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仕掛人・藤枝梅安(2023年製作の映画)

4.0

今まで何度か映像化された「おんな殺し」を題材とする今作だが、結末までを知っていても面白かった。
「人間は良いことをしながら悪いことをする。」彦次郎が言うように、今作は過去作に比べて善悪の複雑さを中心に
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

4.5

映像の美しさも素晴らしかったが、今作は前作よりもストーリー的に面白かった。
資源強奪に来た地球人類を追い返す、という単純なストーリーだった前作に比べ、
今作ではナヴィとなったジェイクの他、彼の子どもた
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ネオン・デッド(2017年製作の映画)

3.0

相続した親戚の家に越してきたアリソン、就職面接に行こうとしたらバスルームでゾンビに遭遇した彼女は、ちょうど家に来たガールスカウトの紹介で悪魔退治の業者を呼ぶ。
ゾンビではなく悪魔の手下だった死霊との闘
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白く濁る家(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

序盤の雰囲気は不気味で良かったのだが、予想通りの展開以上のことが起こらないので、普通だなぁ…という感想しか浮かばなかった。
事故死した次男、長男は母と不仲で、その母親は変な宗教にハマった過去があり、謎
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ディレイルド 脱線(2018年製作の映画)

2.0

ミステリーからパニック映画になり、モンスターが出てきて、最後はオカルトという不思議な映画。
でも、色々詰め込んだのに要素が上手く噛み合っていない。殺人事件は犯人がすぐ名乗り出て解決、列車強盗は事故前に
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エビデンス-全滅-(2013年製作の映画)

3.8

溶接器で切断され、焼かれた遺体が発見された殺人現場から、証拠として回収されたビデオカメラ。
警察により復元されたデータには、被害者を無残に殺害していく溶接面の殺人鬼が映っていた、というサスペンスホラー
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クラーケンフィールド HAKAISHIN(2006年製作の映画)

1.4

何世紀も前の沈没船、それを守る巨大イカ、と壮大な話をやっているはずなのに、入り江のようなところで撮影しているため時々両岸の山が映っている。
こんなに陸地が近いところでは沈没船もイカも地元民に発見されて
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サムライせんせい(2017年製作の映画)

3.0

決してつまらなくはないが、手堅いというか無難すぎて、よくある偉人タイムスリップものの一つでしかなかったという印象を受けた。
ストーリー的にはあらすじの通り、現代にタイムスリップしてきた武市半平太が色々
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恐怖の火星探険(1958年製作の映画)

3.2

SFモンスター映画としては全くありがちなプロットながら、予想以上に面白かった。
火星に降り立った探検隊が、隊長一人を残して全滅、連絡がないのでやって来た救助隊がそれを発見、という導入もありがち。
しか
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アバター:ジェームズ・キャメロン3Dリマスター(2022年製作の映画)

4.0

今回のリマスターで初めて見たので初公開時とは比較できないのだが、映像の美しさ、壮大な世界観、個性的な動植物などはとても見ごたえがあった。
また、軍隊の装備やロボット、サラコナーやバスケスとよく似た性格
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ディセント2(2009年製作の映画)

3.1

地下洞窟へ探検に行ったら地底人に襲われるホラーの続編。
インディペンデント映画でありながら安っぽさを感じさせなかった前作同様、今作も洞窟パートは本物の洞窟で撮影したかのようで出来が良く、見ごたえがあっ
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蛾人間モスマン(2010年製作の映画)

2.6

Z級映画と聞いていたので身構えていたが意外と面白く見られた。
ハードルが下がっていたからかもしれないけど。
かつて悪ふざけから少年を溺死させてしまい、それを隠蔽した主人公たち。土地にかけられた呪いによ
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ローズレッド(2002年製作の映画)

2.9

家にお化けがいるのではなく、家それ自体が邪悪というシャイニング的な設定で、登場人物もこれまたキングらしい設定の超能力者たち。
屋敷に乗り込む前、そんな人物が集まるパートは面白いのだが、それ以降は人物を
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ブレーキ・ダウン(1997年製作の映画)

2.9

昔はよく何とかロードショーでやっていた映画を久々に見た。
アメリカの田舎へ行くと酷い目に遭う、という点で言えば、2000人の狂人や悪魔のいけにえの系譜に属するんだろうか。
内容的には可もなく不可もない
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あまくない砂糖の話(2015年製作の映画)

3.9

スーパーサイズミーに影響されたであろう、自分の体で砂糖を摂取し続けるドキュメンタリー。
コメディタッチな作風もよく似ている。
栄養学について、また砂糖の歴史についても勉強になる内容だが、一番面白かった
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ウィリーズ・ワンダーランド(2021年製作の映画)

2.3

ダチョウ戦~ゴリラ戦までは何が起きるか分からない遊園地と、何をするか分からない主人公の不気味さがあって面白い。
ただ、それ以降は中盤で遊園地の過去も敵の正体も全て説明されるので不気味さが薄れ、襲い来る
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クライモリ/間違ったターン(2003年製作の映画)

3.1

ジャンル映画だからしょうがないけど、あらすじから想像できる以上の展開は特にない。
序盤で野外セックスを始めようとするカップルが殺されるように、殺されそうな人物は殺され、生き残りそうな人物は生き残る。
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

3.9

ウサギとカメの話が象徴的で面白い。
ウサギに勝利した話を家族に聞かせていたカメは、報復にきたウサギによって家族皆殺しにされてしまうらしい。マジかよ。
自分の能力に強い誇りを持っている権力者が格下に恥を
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