レオピン

ベルリンファイルのレオピンのレビュー・感想・評価

ベルリンファイル(2013年製作の映画)
3.9
もう面白ーい。サイコー!100点満点。だって日本ではもうめっきりみられない(撮れない)ポリティカルサスペンスだもの。南北の緊張関係をベースにレベルの高いアクションで観るものをグイグイ引き込む。
最初のオープニングからしてもうかっこいい。OPで久しぶりにゾクゾクしたものを見た。冷戦の象徴でもあった分断都市ベルリンを舞台にして、北朝鮮工作員やイスラエル諜報機関、中東過激派、ロシア、南朝鮮のプレイヤーが錯綜する。前半はやや人物の相関関係が複雑で話を追っていくだけで大変なところもあるが、1時間を過ぎたあたりでもう話はスッキリ明快。敵が見えてきた。悪はリュ・スンボムのミョンス父子だ。

ハ・ジョンウとチョン・ジヒョンのホテルからの脱出行はあの『ゲッタウェイ』を思わせる。こちらはガンだけではなく北朝鮮特殊部隊仕込みの「撃術」を駆使しながら。1人相手でも結構苦戦するが、戦いにも説得力があり片時も目が離せない。アクション監督はチョン・ドゥホン。監督はリュ・スンワン(スンボムの兄ちゃん)。今や韓国映画界にこの人ありの存在。以前見た『血も涙もなく』の頃は、荒々しさだけで駄作と感じたが、成長ぶりに驚いた。
ハン・ソッキュの活躍がもう少し見れたらよかったが、死に際のチョン・ジヒョンに「故郷はどこだ」と言って声をかけてやる姿にジンときた。やっぱり韓国映画、目が離せない。
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