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ゲルニカの木のpikaのレビュー・感想・評価

ゲルニカの木(1975年製作の映画)
3.5
ホドロフスキーの盟友アラバールを初鑑賞。
スペイン内戦をテーマにわかりやすいシンプルなストーリーで進みながらエッジの効いたシュールで強烈な映像が非常に個性的。

男女の出会いも絡めたドラマチックな展開が多く、戦争映画でありながらエンタメ要素も強い。
そんな中ファシスト側の父親に反抗する息子がワインに射精して「俺に飲ませたものと同じものを飲んでもらう」と比喩ったり、フェリーニみたいに現実世界で夢を見るというような幻想映像をシュールに表現したり、闘牛に見立てた処刑など、表現が独特で強烈。
生々しい戦場もホドロフスキーと同じく安っぽく偽物丸出しな演出だからこそ魅力になっていて、凄惨な姿で表現するではなく人々の意思や感情で戦争を表現しているところが素晴らしい。
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