のんchan

ペトラ・フォン・カントの苦い涙ののんchanのレビュー・感想・評価

3.5
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督鑑賞2本目。

1971年に上演された自身の同名戯曲を映画化。
この作品をフランソワ・オゾンがリメイクした『苦い涙』は未鑑賞だが観る予定はあるので、興味を持って鑑賞したのだが...

高評価のレビューが多い中、書き難いけど、大の苦手でした。
女の嫌な部分が網羅されている感じ。最もなりたくない女。
この主人公を好きになれないし、同情なんてもちろん無理、理解出来ない。


2度目の離婚をしたばかりのファッションデザイナーのペトラ・フォン・カントはアシスタントのマルレーネを顎で使い下僕として侍らせ高級アパートで暮らしている。

友人から紹介された若いモデルのカーリンに会った途端、恋心が芽生え誘って一緒に暮らし始める。
しかし、カーリンは夫がいるうえ移り気でペトラの束縛が鬱陶しくなり出て行ってしまう。
尚更思いは募るばかり。自分の誕生日に1人娘が訪ねて来ても気もそぞろの対応をする。
娘の一言が痛快だった。
「カーリンは好きじゃない。だって普通の人だもの」

恋は盲目。他人は冷静な判断が出来る。

ラストはザマアミロの結果が...


ワンシチュエーションなので、カメラの角度を変え、影を上手く利用したり撮影手法は選んでいた。

ついでに言わせてもらうと、ファッションデザイナーだが、自分のセンスとは合わなかった。デザインも色合いも全く好みじゃなかったし、主人公がガイコツのように痩せていてなんら魅力的じゃなくて冷めてしまった。

ハンナ・シグラに期待していたけど、娘が言うように普通だったかも。

前半は何度寝入ったことか...


レズビアン映画は好みじゃないので、もしかしたら私はオゾン監督の男2人の方が楽しめるかも?
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