ざきを

ローマの教室で 我らの佳き日々のざきをのレビュー・感想・評価

3.6
学校の仕事を外に持ち込まない主義の校長先生。指導欲が熱い国語の補助教師。子どもに期待をしていない美術史の老教師。
校長は育児放棄された生徒と出会い、国語教師はどことなく落ち着かない女子生徒と出会い、老教師はかつての教え子と再会する。その出会いの中で自分を見つける。

自分に真っ直ぐになりすぎると人の想いや考えが理解できなくなる難しさ。国語教師とアンジェラのストーリーは結構心にきましたね。熱くなりすぎると見えるものも見えなくなる。子どもとの関わり方の難しさを改めて実感します。

こうなって欲しい、ああなって欲しいと強く願いながら教鞭に立つ教員は多いはず。私もそう。だけどその願いはなかなか伝わらないという難しさ。工夫が足りない、熱意が足りない、と様々に言われることが多く、答えのない授業作りの中で必死に答えを見つけ改良していく日々の難しさ。そして時代が変わることで変わる子ども。
そんな教員の仕事の難しさ、この映画ではそれが説教臭くなく描かれていると思う。

教員ってめちゃくちゃ大変なことも多いけし、世間からの風当たりは強いけど、常に学び続け、自分を成長させていく素晴らしい職業であると私は思います。
ざきを

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