えむ

ウォールフラワーのえむのレビュー・感想・評価

ウォールフラワー(2012年製作の映画)
3.7
ウォールフラワー、壁の華。
海外でのスクールカーストって、入学初日、最初の段階で決まってしまったら、そこから抜け出すのは至難の業ってイメージがある。

チャーリーはデビューの段階で上手くいかず、ならば目立たないように卒業までをやり過ごそうとした壁の華。

特別クラスで知り合った上級生のサムとクレイグやその仲間、彼の才能や良さに気づいてくれた人がいて、彼の人生は明るさを増していく。

ニッチで変わってて、酒もドラッグなんかもやっちゃう『真面目ではない』けど、でも同級生の世界からはみ出したチャーリーを当たり前に受け入れてくれる、心根の優しさと器の大きさがある。
いびつで、欠けてて、でも、優しい。

チャーリーの場合、同級生とのカーストは最悪かもしれないけど、国語の先生も、兄や姉も、親も、何だかんだ言って優しくて、意地悪なのは同級生くらい、そう考えたら実は、凄く恵まれてるんじゃないかなあ…
むしろ、この点では、同級生より勝ち組なとこ、ある気がする。


若くて、多感で、悩み多き時期に、こんな人達が周りに居たら、学校が辛くても頑張れる気がする。
居場所をつくって共有してくれる人達。

時には優しさのせいで、失敗も波乱も起こるけど、結局ずっと誰かが誰かに優しい世界が繰り広げられてる、そんな青春ムービーです。



関係ないけど、お母さん役のケイト・ウォルシュは、ご長寿ドラマ、グレイズ・アナトミーシリーズでの印象が刷り込まれすぎてて、未だにテレビでなくムービーにいるのと、白衣着てない側にいるのが不思議な感じしちゃう…
海外ドラマのシリーズって恐ろしい…
えむ

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