とか26

リアル 完全なる首長竜の日のとか26のネタバレレビュー・内容・結末

1.5

このレビューはネタバレを含みます

黒沢清作品とはいえ、
ラブコメの棚に突きささってた映画が
まったく求めてないタイミングで
全力のホラー態勢で襲いかかってくるの
やめてください。怖いから。
そしてコントみたいなCG技術の低さで
ホラーに面白いオチをつけないでください。
笑うから。

人の頭のなかに入っていって
目的を遂げようとするっていうはなしを
気味の悪いホラーで見せる作りは
【ザ・セル】を彷彿とさせる。

仮想と現実の世界観を
ハッキリ分けて描いて欲しかったんだけど、
現実が仮想世界に侵食されてく展開によって
仮想世界に移動するって設定が
どんどん曖昧になってくように見えた。
そもそも恋人を助けたいって思いも弱いし、
首長竜の絵も必死で探そうとしてないのが
面白みに欠ける。
なんなら割と頻繁に恋人に会えてるし、
基本の目的が弱すぎだった。
あの夢みたいな研究施設が
現実の方に存在してるのも違和感でしかない。

海辺で綾瀬はるかが悲鳴あげる場面、
「来るぞ。すげー怖い描写来るぞ…」って
待ち構えてたら、めちゃくちゃ
半身浴してるただの子どもだった。
失礼が過ぎますよ綾瀬さん。

孤独を捨てて家族を手に入れようとしたら、
全ての感覚まで失ってしまった松重さんの
無慈悲な食事シーンも見れます。

ずっと黒沢清の薄ら黒くて
気味の悪いあの画面でお送りされてたのに、
クライマックスで
首長竜とのバトルものになるのビックリする。
情緒が安定しなくて苦しくなる。

首長竜自体も
出すのだけ先に決まってて、
なんとか無理やり
設定ねじ込んできた感がすごい。
「首長竜のせいにする」とかって言い出す
作為に満ち満ちた脚本、ニガテだぁ〜…。

ただ、
首長竜のビジュアルだけは
日本のCG技術の概念を覆すレベルの
ものすごいクオリティしてて
文句なしに驚きました。
前半の冗談みたいなCGのヒドさって
これが原因だったのかって思うと
製作費の分配バランスが心配にはなるけど。

エンドロールに流れるMr.Childrenの主題歌も
100点満点中でも5点いかないぐらいヒドくて
最後の最後までかなり厳しい映画だった。

ありがとうございました。
とか26

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