スワヒリ亭こゆう

リアル 完全なる首長竜の日のスワヒリ亭こゆうのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

タイトルが『リアル〜完全なる首長竜の日〜』なんですが、凄くつまらなそうなタイトルですよね。
それでも黒沢清監督は特別に好きな監督という訳ではないのですが、ふとした時に作品を観たくなる監督です。


まず本作の肝になる昏睡状態の恋人の意識の中に入るというストーリーなんですが、僕の好みではないです。
夢、妄想、幻覚など脳の中を映像化またはストーリー化すると、はっきり言って何でもありになりがちだな。と思い、あまり好きじゃないんです。
ましてやそれをオチに使う作品などもたまにありますが、ガッカリします。

それもあってか本作の他人の意識に入り込む【センシング】というのが出てきた途端に少し冷めました(^_^;)


それと映画として方向性が定まってない段階で、急に謎の少年が出てきたりして、薄気味悪い雰囲気を出していたんですが、そんな事より【完全なる首長竜】これの意味をはっきりさせたいですよね。
でも、何だそれって感じの意味しかなく、ていうか何で首長竜なのか全くわからない。
タイトルからすると結構重要な雰囲気ありますよね。実際ないですよ。


中盤辺りの綾瀬はるかが昏睡状態でそれを助ける佐藤健と思いきや、実際には逆で佐藤健が昏睡状態だった。
コレをオチに使ったら、どっかで見た事ある様な、聞いた事ある様な話になってしまうので、そこから無理矢理ストーリーを伸ばした感じがしました。

ウケ狙いでやった事がスベってしまい、言い訳を聞いてるくらい、中盤から無駄話になってました。

謎の少年の正体が佐藤健と綾瀬はるかが子供の頃に溺れてしまった少年を見殺しにしてしまい、その罪を紛らわすために完全なる首長竜の絵を描く…
わからんわ〜、どんな発想(; ̄O ̄)

どっちにしてもよくあるストーリーを黒沢清監督がアレンジしてそれっぽく見せてるけど、黒沢清監督自体がこの原作を面白いと本当に思ってるのか疑いたくなります。
その位、ブレブレで何の格言もない映画になってしまってます。