フランクリン・D・ルーズベルト大統領(FDR)の人となりを描写した作品。
物語の中心となるのは、欧州が第二次世界大戦の開戦へと向かうさなかに、英国王夫妻がアメリカに戦争への協力を依頼しに歴史上初めて訪米するエピソード。FDRは、この国賓をFDRの母が所有する田舎の自宅に招待する。その際のFDRのアメリカ流?おもてなしがパンチが効いているのだ。
英国王妃は、馬鹿にされていると眉をひそめるが、「英国王のスピーチ」で描かれたジョージ6世は、ユーモアで受け止め、FDRの個性を楽しむ。英国王がFDRの車いすを押すシーンが印象的だ。
さすが圧倒的な人気を誇った大統領だけあって、FDRは頭がよくて、男性からも女性からも、愛された人物のようだ。しかし、世界大戦中の大国アメリカを率いた大統領がプライベートも満喫されていたことに刮目。
クリントン元大統領は、あんなに叩かれたのに。いいのか、アメリカ。
比較的最近に実在した大統領を描いているのに、政治色はあまりなく、コミカルで楽しめた。日本の首相ではこんな映画は作れない。