brian

濡れた週末のbrianのネタバレレビュー・内容・結末

濡れた週末(1979年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

妻子ある町工場社長の後藤(山下洵一郎)と事務員・志麻子(宮下順子)が堕ちる不倫関係の行く末を描いた作品。
場面ごとに飛行機のジェット音や南無妙法蓮華経を唱える声が印象的に使われている。
身勝手な中年男の欲望に翻弄される女の心中は嫉妬と憎悪だらけ。

 男と女のあいだには
 深くて暗い河がある

「黒の舟唄」を口ずさむ志麻子の姿が哀しい。


亜湖の登場で場面の空気が変わった。陰鬱になりがちな雰囲気をサバサバした性格でハッキリと物言う女を好演。 

宮下順子は白いワンピースに白い帽子がお似合い。赤いスリップ姿にはドッキリさせられる。鼻にかかった声が艶っぽい。三十路女の微妙な心理状態を熱演。いいおんなだ。

監督は根岸吉太郎。ATGで製作した「遠雷」は僕の好きな作品のひとつである。
brian

brian