Leaf

ムード・インディゴ うたかたの日々のLeafのレビュー・感想・評価

4.1
ものすごく強烈な世界観でした。
正直なところ、これだけでだいぶ好き。

運命的に恋に落ち、結婚した男女。
幸せな時間も束の間、妻は肺に睡蓮が成長する病気にかかる...
安部公房とか好きな自分からすると、このあらすじ書いてるだけでだいぶ堪らないです。

はじめに書いたように、このヘンテコな話を成り立たせる舞台、架空のパリが奇妙奇天烈なものに溢れていて大好きです。他の演出もトリッキーで最初10分くらいは何観せられてるんだくらいの印象。
フランス映画ということもあってか?、そういったアイテム・カラクリも色彩豊かかつチャーミングな部分があるのも良かった。

話の進み具合によって情景に変化があるのもストーリーだけじゃなく、視覚も使って物語を構成している感じがして素晴らしかった。
やれるところまでやるような終盤も個人的には嫌いじゃないです。なかなかくるけども。

それで、こういったよくわからないモチーフ使われると、これは現実でいう何かを表してるんじゃないか?とかどうしても考えてしまうんです。
いくつか、ブラックジョーク的なやつだろ!とか、社会風刺かな?といろいろ捉えられそうな感じはしました。
考えること自体が楽しいので、割とそれだけで満足してます笑
誰かと話せるのならそれに越したことはないのですが。

こんな素敵な世界観で、役者さんとしても大好きなオドレイ・トトゥが出演されているのだから言うことないです。
ほんと雰囲気好きなんですよね。

正直しっかりハマるかどうかはこの世界観を受け入れることができるかに強く依存してる気がします。
ちょっと変わった映像観て現実を離れたいと思ってる方に強くお勧めしたい作品。
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