No.936[ジブチの荒野で語られる可視化された退廃と耽美] 99点(OoC)
昨年のカイエ週間での上映に行ったはずが、英語字幕だったため爆睡した前科がある。所々覚えていたのでサラッと二度目を見てみた。そして全部見終えて一つ思った。どこで寝たか覚えてないくらい全部記憶にあるわ。
ジブチに駐留するフランス外人部隊の小隊。現地では何もすることがなく、FAMAS抱えて廃墟で訓練したり、料理を作ったり、クラブへ行ったりして過ごしている。やがて新人として派遣されてきたソンテンに対して教育副官のガルーが畏怖と恋慕の情を抱き始め、彼はその裏返しにソンテンへ嫌がらせをする。ある日、反発したソンテンを荒野に放置したガルーは、彼が戻ってこないことから本国送りにされる。
ジブチの真っ白な荒野でフランス外人部隊が訓練する姿は最早神々しいまでの耽美性があり、同時に生き生きとしているくせに退廃的に見える。そして、その耽美的かつ退廃的な映像叙事詩はソンテンが塩の析出した浜辺で力尽きるシーンで最高潮を迎え、思わずため息が出てしまった。ただ、ラヴァンのダンスを嗜めるほど徳が高くないので、彼の話はもう一回見てからにする。
にしても、なぜ寝たのだろうか。大傑作やんけ。
追記
コランをどっかで見たと思ったら「ビフォア・ザ・レイン」だよ!