言葉で魂に触れられることを証明できひんなら、行動とその結果で示すしかないことを逆説的に思い知らされた。
登場人物があんま好きじゃなかったな。
彼らの言葉は自分にしか向いてなくて身勝手で稚拙な印象が常にあった。
共感はできるのにグッとこうへんのも珍しい。
演劇を扱うから自然とメタ視点になるんやけど、それが延々続くのも苦手かも。そんなことはないんやろうけど、役者の素が透けてきてフィクションをフィクションとして楽しめへん感じ。
劇中劇で劇をやり始めるし。
別れる直前の2人が夜更けに歩いてるどうしようもない雰囲気とか、ああいう場でしか出てこうへん言葉とか、好きなはずやのに今作はあかんかったな。
ハッピーアワーで上手いと思った素人感のある棒読みも違和感でしかなくてきもちわるかった。
自分が自分やと感じるのは?
みたいな質問があったけど、さすがに考えすぎやろ。
こんなん常にやわ。何を感じてても何を考えてても、それが平凡でも非凡でも認められんくても認められても、常に俺は俺やって思ってるよ。
今作自体を愛することはできひんけど、ハッピーアワーとかドライブマイカーの過程やと思えばそれなりによし。