麻生久美子演じる馬渕さんが「いいの？私また好きになっちゃうよ？」と言う。それを聞いた岡田義徳がゆっくり身を引く。もう悶絶モノ過ぎて見ちゃいられません！（つまり最高）。吉田恵輔監督の映画には高確率でハッとさせられるシーンがありますよね。一次落選ばかりの馬淵さんと天童くん（天童よしみという名で何故イジられないのか？！）の二人による「YOUたち付き合っちゃいなよ！」なやり取りがとっても楽しい映画でしたが、二人が「自分について」の作品を書くことに辿り着くのが面白いです。前述のシーンのように吉田監督の登場人物を見ていると「自分の経験」が頭をよぎることが多いです。ひょっとして体験談なのかな？なんて考えさせられてしまう。ついつい映画の中にいる「自分」を探してしまうんですね。観客に登場人物を通して自分を見つめ直してもらいたい、そんな狙いがあるんじゃないかと。イイ映画でした。
