いずむ

ジョン・ウィック:コンセクエンスのいずむのレビュー・感想・評価

5.0
ふと我に返ったのがクライマックスが暗かったもんだから「あれ?もう6時なんですか?」と考えてしまった瞬間くらいで、階段転げ落ちてからまだまだ長い道のりが続くと思ってしまった。それ以外のおおよそ170分すべてがご褒美タイム。シリーズ4作目にして、『誰こいつ?VS誰こいつ?』がまるでラストバトルかのような演出で成立してしまうのは、もちろんドニー&真田の人徳たる立体化ではあるが、ジョンウィックがこれまで見せてくれたムーブの賜物でもあり、絶大な信頼を置ける者の「友」であるならば安心して画面を預けられるマジックであった。この映画といえばあのアクションシーン!と呼べる改造銃バコオォーンの俯瞰FPSモードはまだまだ映画の可能性を感じさせるものに思えて、ジョンウィックのアクションが面白いのはケリをつける方法が銃なのか斬撃や打撃なのかはたまた柔術なのかが全く分からないところだけれど、銃によるそれだと決まっている擬似ウエスタンでの決闘はあっけなく終わるかと思いきや、制約のある場面でもあれだけ小気味良く見せてくれるのは本当に素晴らしい。マトリックス最新作が今一つアクションにおいて輝けなかったのは、きっとこちらのシリーズに何か神通力を持っていかれてしまったのだと思う。
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