いずむ

ゴジラ-1.0のいずむのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.5
ジュラシックパークやジョーズの如し、ユニバーサルスタジオジャパンを思わせるゴジラアトラクションを皮切りにタイタニックのようなスペクタクルパニック、スパイダーマンのような民間ハラハラとエンタメ要素が百億満点。さすがにインデペンデンスデイ式の特攻を採用しないのはUSAゴジラ・エメリッヒ御大へのクレームであろう。日本映画はこれまで『VFX』いわゆる視覚の歴史として負け続けていた。この映画はその雪辱戦だ。ドラマの雰囲気にNHK朝ドラ感がずっと漂っているけれどオールジャパンで勝負している感じがして良かった。典子と明子を幸せにしてやってくれーと感情移入しまくってラストにあたたかい涙。2016年に天才庵野がつくった『シン・ゴジラ』への差別化として、凡人の知恵と経験、確かな技術力と役者の演技力、そして、歴史への敬意と映画への情熱を集約させた力作。アカデミー賞視覚効果賞にノミネートされたことで想いは一つ成就し、邦画として壁をぶち破ったのではないか。初めてしっかり再生する“粋“なゴジラであった。
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