いずむ

哀れなるものたちのいずむのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
劇中何度も繰り返されるフルネームが忘れられない映画史のキャラクター"ベラ・バクスター"の誕生を目の当たりにできたことが幸運だと思えた。『Easy A』の頃が懐かしいです。テリー・ギリアム的な"魔"のある映像世界と村上春樹的な"間"のある言葉の応酬。「殺されるなんてスリルだわっ!」の貴婦人は面白すぎるし、将軍の「その結婚式、ちょっと待ったー!」はチョットマッタ史上でもっとも話をややこしくするもので思わず残り時間を確かめに時計を見た。とにもかくにも物語すべてが『哀れなるものたち』という強烈なフレーズで物語られてしまう短編の連続。大人になってから見れるおとぎ話の傑作でありました。
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