真田ピロシキ

パニック・マーケット3Dの真田ピロシキのレビュー・感想・評価

パニック・マーケット3D(2012年製作の映画)
3.5
津波で浸水した沿岸のスーパーにサメ襲来!という出オチサメ映画と思ったら意外とかなりまとも。恋人の兄貴をサメに殺される冒頭からしてかなり真面目に撮られてて、そのトラウマを引きずるようにネタには走らない。サメくんは極めて常識のある奴。深い水の中でしか行動できないんですよ。空飛んだり砂浜を泳いだりタコと合体してたりはしませんから!スーパーにいるくらい何の問題もない。

それじゃあただのB級映画かと言うとこれがしっかりパニック映画になっていてオーソドックスなサメの脅威を描いた上で、漏電の危機や閉鎖空間、強盗を交えた危うい人間関係などサメ以外の点でも場が持つだけのスパイスが効いてて退屈しない。撮り方もキレイでサメなしでも十分にスリラー映画をやれてたように思う。それと大事なのは死ぬのが前提の嫌われ役はいるけどわざと馬鹿な事をやって事態を悪化させるような奴はいない事。ディープブルーが好きな人なら楽しめる90分。この映画を見たのは新幹線に5時間乗るから時間潰しに頭を使わないのをという理由でしたがこれなら家での視聴にも耐えられる。サメ映画にしては珍しい佳作。