オレンチ

グランド・イリュージョンのオレンチのレビュー・感想・評価

グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)
4.2
ジェシー・アイゼンバーグってこんなにカッコよかったっけ!?

期待度はまるで高くなったけどコレはメチャクチャ面白かった!

とにかくキャラクター全員がたっている!
黙示録の騎士の名を借りフォー・フォースメンを名乗る食えない四人のマジシャン、リーダーのJ・ダニエル・アトラス(ジェシー・アイゼンバーグ)、
メンタリストのメリット・マッキニー(ウディ・ハレルソン)、
脱出の天才ヘンリー・リーブス(アイラ・フィッシャー)、
カードの奇術師ジャック・ワイルダー(デイヴ・フランコ)、
そして彼らの出資者アーサー・トレスラー(マイケル・ケイン)。
彼らの見せる華やかなショーはまさにエンターテイメント!
彼らが一流のエンターテイナーでないとこの映画は成立しない!

マジックでフランスの銀行を強盗することによって彼らを追うのがFBI捜査官のディラン・ローズ(マーク・ラファロ)とインターポールのアルマ・ドレイ(メラニー・ロラン)。
そして捜査に協力する元マジシャンのサディアス・ブラッドリー(モーガン・フリーマン)。

騙す者、騙される者、種を明かす者、本作のテーマに必要不可欠な登場人物がすべて揃っているのだ!

その中でも特筆すべきはジェシー・アイゼンバーグとマーク・ラファロ。

ジェシー・アイゼンバーグはナヨナヨ役のタイプキャストな役者かと思っていたが本作で僕の中のイメージを打ち抜かれた!
彼の持っている早口がここまでマジシャンたる風格にマッチするとは恐れ入った!
『バットマンvスーパーマン/ドーンオブジャスティス』のヴィラン、レックス・ルーサー役に対する楽しみがグーンっと跳ね上がった!

そしてマーク・ラファロ。この人多分だけど自分はブルース・バナー役しか見たことない気がする。
そんなブルース・バナーとは180度違う、熱血FBI捜査官!
己の肉体で走り回る、眼光の鋭いマークしラファロ…くっそカッコいいじゃないか!
想像の数倍渋かった!


映画の冒頭はどう見てもSFで、どうなることかと思ったが、意外にしっかり種明かしされる。
これをモーガン・フリーマンの持つ圧倒的説得力で解説されるもんだから妙に納得してしまうのだ。

それどころか、シチュエーションの一つ一つに仕掛けがあり、それは次のシチュエーションに引き継がれる。

フォー・フォースメンの真の目的とは!?
冒頭で述べられる、
『近くで見るほど、見えなくなるものがある』
という言葉を115分越しに叩きつけられた一本だった!

強いて言うなら脱出の天才の見せ場がもう一歩欲しかったかなと。

オチが面白い映画は必ず2度見るべきだ!

これは続編も楽しみ!