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42〜世界を変えた男〜の方眼のレビュー・感想・評価

42〜世界を変えた男〜(2013年製作の映画)
4.2
2013年”42”。ドジャースの黒人選手、ジャッキー・ロビンソンの伝記。二次大戦から帰還、ニグロリーグで血気盛ん、差別と戦う男。ドジャースGMのリッキーから呼ばれて、白人ばかりのマイナーリーグチームに入団。ハリソン・フォード演じるリッキーは、オスカー・シンドラーのように金が目的だと説明する。偏見に対しては、対決するのではなく対決しない勇気。実力をグラウンドで見せていくジャッキー、野球シーンの作り方は、演技・撮影・CG・編集の組み合わせで好感持てるリズム。守備のファインプレイやヒットやホームランを大々的に見せるのではなく、四球からの盗塁・盗塁・敵失という地味な流れながらハラハラさせる。ナイターは薄暗い。ベースランを背中から追うのもカッコいい。アラン・テュディック熱演フィリーズ監督のヘイトスピーチで感情が爆発するベンチ裏、リッキーとジャッキーの姿は遠景かつシルエット。受難。これ見よがしの絵で誘導しないので、その後の背番号1と42のシーンにグッと来る。シャワーシーンもみんな受け入れる訳でもなく。とにかく打席に立つ所作を観ている間中、ああボーズマンが生きていたらあんな役もこんな役もやっただろうにと思い続ける。
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