酷い暴力描写こそ無いものの、さらっと映される “white only” や “colored” の文字、そしてそれを自然と受け入れてる人達にゾッとする。周囲の評判を恐れる野球関係者、大人の差別発言を真似してしまう子ども。変わりたいけど変われなかった。変わらずべくして変わらなかった。そんな人達があの時代、人種問わずに存在していたんだなぁ。
無意識下で硬直したものを変えていくには人一倍大きな負担と責任がのしかかる。そんな困難に立ち向かっていったからこそ、ジャッキー・ロビンソンは今でも英雄なんだと思う。そしてその捉え方が非常にわかりやすく的確だった。
リアリスト発言してるリッキーも、ちゃんと根っこには大リーグに蔓延る人種差別への罪悪感があり、ジャッキーを支える人達はみんな未来に向けて闘っていた。映画に登場する人物たちはレイシスト含めて、全員があの時代に確実に存在した「差別」を表層化してくれている。
「お金の色は黒でも白でもない、緑色だよ」って台詞が印象的。