じょり

天使のはらわた 赤い教室のじょりのレビュー・感想・評価

天使のはらわた 赤い教室(1979年製作の映画)
4.4
①要所でロングショットのキマリ度 100%
②志村けん的な鏡ネタ気味悪度 60%
③日活RP底力度 128%

まず何より、作り手たちの作品に対する誠実さを感ぜずにはいられない。でなきゃ見ていてこんなにもずっと胸が締め付けられることはなかっただろう。ブルーフィルム、タイミング、鏡、おもちゃ、水たまり…。今までも、そしてこれからも私は彼ら彼女らのような生き方はしないしできないだろう。それなのに本作を鑑賞中に、かつて体験し心に痕が残った古傷を確かめようとするのはなぜだ。
ただ言えるのは、村木や名美と私は何ら大差なんて無い。彼らよりも幸い、ただ何となく、少し歯車が噛み合って生きてただけなんだ。むしろ彼らの方が生きる目的を探すことに積極的ではないか。

本作のEDこそ真の映画表現的救いの一つだと断言したい。多少毛色が違うが、今まで見た昔の18禁では「㊙︎色情めす市場」と双璧だと思う。いい仕事すぎるよ蟹江さん、女優さん。
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