TAK44マグナム

アメイジング・スパイダーマン2のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

4.2
リブート版「スパイダーマン」第二作。 
前三部作より更に青春ぽさを推し進めた感のアンドリュー・ガーフィールドのスパイディですが、今作では原作ゆずりの「非常に軽口をたたきまくって敵と戦う」という、ノリの軽~いスパイディが楽しめます。 

正直言って、地味目な上に、再び誕生譚から始めるわけで、どこかもっさりとした印象になってしまっていた前作と比べて、今作は突き抜けた面白さに溢れています。 
多少、バランスを欠いたような構成に疑問符がつきましたが、観ていて退屈しない「明朗なアメコミ・ヒーローもの」として完成されていると思いました。 
色々と暗いストーリーなのですが、それをあまり感じさせないのは、やはりスパイディの良い意味での軽さと、とにかく派手な画面(えづら)につきます。 
戦闘場面のビカビカ感は半端なく、特に対エレクトロの初戦のブロードウェイのビカビカ感は異常なほど。 
ブルーレイの高画質の真価が垣間見えます。 

ヴィランがリザードのみで寂しかった前作でしたが、今作ではメインをつとめるエレクトロに加えて、グリーンゴブリンとライノも登場し、てんこ盛り状態。 
もっとも、ライノは次作へのブリッジとなるだけで、ちょこっとしか出てきませんが。 

電気を武器にするエレクトロは、かなり3Dに適したキャラクターで、エレクトロとのバトル、そしてスパイディの空中シーンは3D映えがかなりすごくて満足できるレベル。 
全体的に、3D効果も前作と比べて熟れてきていて、3D版を購入する意義は非常にあるといって良いでしょう。 


ピーター・パーカー最大の試練を乗り越え、スパイダーマンとして再生するまでのストーリー。 
マーク・ウェブ監督は、大いなる壁として立ちはだかるサム・ライミ版をどう乗り越えてくれるのでしょうか? 
楽しみになってきた第二作でした。

ここからは追記です。
スパイダーマンの権利がマーベルとソニーで共通されるということで、スパイディがアベンジャーズとかにも出演できるようになった反面、なんと「アメイジング・スパイダーマン」シリーズは本作をもってオシマイという憂き目に。
これからもっと面白くなりそうだったのに、監督も俳優も(継続をオファーされたらしいけど)クビって事で、なんとも中途半端なところで終了です。これは大変残念。
またもや新しくリブートされるみたいですが、流石にもう観る側も飽きちゃうんじゃないでしょうか・・・。
まあ、マーベルの方へ出られるわけだから、そっちの方が正解のような気もしますが、せめて「アメイジング・スパイダーマン」もあと一作は続けて欲しかったですね。
せっかくバルチャー登場しそうだったのに。


劇場、セルブルーレイにて