配信が終わるので駆け込みで観たのですが、これ、以前も観たことあった…
趣味って変わらないものですね。笑
大統領の個人シェフとして働いた過去があり、今は南極料理人として2年働いた仕事から卒業しようとしてる女性料理人の、過去回想形式のお話です。
話としては、うん、それだけと言えばそれだけ。
主人公のある種のおかん的頑張りを見守る映画と言うべきかしら。
どんな舌の肥えたセレブでも、毎日高級料理ばっかり食べさせられたら、お袋の味やシンプルな家庭料理が食べたくなる。
旅行にいってモリモリ美味しいもの食べても、家に帰ってからのなんでもないご飯と味噌汁が美味しく感じるのと同じこと。
ならば、大統領の料理人として、名だたる店で修行したような男性のシェフでなく、主人公のような昔ながらのおばあちゃんのレシピを大切にする女性が選ばれたって不思議じゃないと思う。
特にこの作品の大統領のように、ある程度お年を召した方なら、家庭料理食べてきた年数の方が多いだろうし。
なのに、フレンチ料理のような職人の世界では、男性社会で、プライドの高い主厨房の男性シェフたちは下々のスタッフまで女性であるだけで平気で蔑むし、意地悪もする。
早く辞めさせたくて画策もする。
いやいやあなたたちだって、毎日賄いで高級食材食べたら飽きるし、大統領の気持ち考えたら、ちょっとくらい理解しても良いのになと思ってしまうのよね…
食べる人の事考えられない時点でダメじゃん…?
未だに色々な業界でこの風潮は残ってる気がするし、主人公を追い出してガッツポーズする主厨房に胸糞悪くなるけど、一番かわいそうなのは大統領だよね。
気の良いじさまなのになー…きっとその後はずっとしょんぼりご飯食べてたのかなと思うとちょっと悲しくなる。
誰のための料理やねん、と。
現在パートで、オーストラリアから来た女性スタッフにイラついてたのは、そんな意地悪な男性相手に女性一人で立ち向かってきたから、男性の中でガツガツ頑張ってる女性に、過去の嫌なものを沢山思い出したからかもしれないな、とも思いました。
とりあえずオルタンスよりも何よりも、少しでも大統領が好きなもの食べさせて貰えてたらいいな、とそこだけがやけに引っかかります。